問い続ける
「いったいこの世界はどうなってしまったのだ?」
アウシュヴィッツから年次報告書が届き、添えられていた手紙はこんな問いから始まっていました。
ピオトル・ツィヴィンスキ館長の言葉です。
「記憶への責任はいったいどこへ。記憶以外の何に根をはって私たちは希望を育むことができるというのか・・・(中略)・・・記憶から知恵が生み出されるように、過去の悲劇は忘却によって繰り返される。」
Kokoro会員の先生たちからは、こんな反応がありました。
「自問自答を繰り返し、広げていくことが大事なんだと思う。絶望していたとしても、諦めないことが。」
「こういう言葉を共有できることが心強い」
ホロコースト生還者でノーベル賞受賞作家のエリ・ヴィーゼルは、アメリカのワシントンDCにあるホロコースト記念博物館の創立に関わりましたが、開館式のときに次のように言いました。
「The Museum is a question, not an answer.」(ここは答えではなく、問いを与える場所である)
この博物館では、SNSを活用した「#AskWhy」というキャンペーンで、「ホロコースト史について疑問に思っていることを呟いて欲しい」と呼びかけています。「なぜ起きたのか?」と問い続けることで、見えてくる希望を信じたい。
https://www.ushmm.org/online/askwhy/