History
Memory for the future
記憶 ー 共に生きる未来のために
Fostering Culture of Remembrance
記憶の文化を育む
NPO法人ホロコースト教育資料センター(以下Kokoro)は、一人ひとりの命と人権を尊重する社会をつくることを目指して、ホロコースト史を教材とした教育活動を行っています。2020年はコロナ禍で、全国の学校への訪問授業や戦後75年の節目に予定されていたドイツとの交流事業もキャンセルとなりました。そのため、試行錯誤を重ねながら2020年4月からオンラインでの取り組みを始めました。
同年秋にドイツの公的文化機関ゲーテ・インスティトゥートとドイツ外務省の発案により、コロナ禍で影響を受けているEU圏外の文化・教育団体を支援する「国際支援基金」が創設され、応募したところ、Kokoroの事業「記憶の文化を育む」に助成をしていただけることになりました。
これは、戦後ドイツにおけるホロコーストの記憶の取り組みを学び、ふりかえって身近な日本の社会の課題について考えることを目的として実施しました。10~12月の3ヶ月間でオンライン講座を計7回開催し、国内外20名のアーティストと歴史家をお招きしました。
日独の戦後の歩みはこれまでもしばしば比較されてきましたが、本事業を通して、忘れ去られた歴史や矛盾、新しい挑戦など、「記憶の文化」の光と影の部分に触れながら、負の記憶の未来のための継承について学び考えることができました。
ゲスト講師から学ぶだけでなく、若者を中心としたふりかえりの対話の場もつくり、また、20代の参加者、登壇者の言葉を映像で記録しました。
このサイトでは、参加者皆さんに寄せていただいた感想の言葉や、若者たちの映像記録を載せています。ぜひご覧になってみてください。
本事業を進めるにあたって様々なご助言をいただきましたゲーテ・インスティトゥート東京のペーター・アンダース所長、スタッフの皆さんに心よりお礼申し上げます。
NPO法人ホロコースト教育資料センター
代表 石岡 史子
「記憶はその時代、その国の文化の一部をなし、
未来へと受け継がれていく」
『忘却に抵抗するドイツ』(岡裕人著)より
シリーズ「記憶の文化を育む」に
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました
参加者アンケートより
今、このような時代だからこそ、歴史について改めて問い直し、未来を考えるというのはとても重要なことだと思いました。今後も続いていってほしいと思いました。
7回すべてに参加させていただきましたが、どれも示唆に富んでいて、大変勉強になりました。毎回参加される若い人たちが増えてきているようで、それも大きな希望ですね。ドイツ政府の支援はこれで終わるのかもしれませんが、今後も回数を減らしてでも、オンライン講座を続けていただけたら有難いです。
第1回 2020年10月17日(土)
転換期にある記憶の継承